君がいる世界

そこにいるだけで素敵

昨日を振り返っても、明日を信じて~私と「WALK」~

V6デビュー26周年おめでとうございます。 

 

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ついにこの日がやってきてしまった。解散発表直後の記事を書いた時はまだ200日以上あるんだなと思っていたが、ここまで本当にあっという間だった。

 

「当たり前なんてどこにもない」なんて頭ではわかっているつもりでも、結局はその言葉を受け入れられずにいる。そもそも、本当に「当たり前」になってしまえば「これが当たり前」なんて言葉は出てこない。ラストツアーが復活当選してから、当たり前になりすぎて忘れていたことを色々思い出していた。

 

 

今から9年弱前。中学1年生だった私は暇を極めていた時に、私が生まれる前から家族で見ていたという「学校へ行こう」の最終回SPを久しぶりに見た。番組の最後に歌われた「Believe」で長野担になり、人生で初めて知ったジャニーズであるV6にハマった。それまでは様々なアニメやボカロ楽曲シリーズ等を転々としており、長期間に渡って固定で好きな作品があるわけでもなかった。しかし、V6担になってからは生活スタイルがガラッと変わった。

 

何をするにもV6が最優先。空き時間は常にV6のことを考えていたし、お年玉やお小遣いを貰えばV6のCDやグッズを買っていた。アニソンやボカロ、遊助の曲が入っていたウォークマンはあっという間に大半がV6の曲で占められるようになり、電車の中ではV6の曲ばかり聴いていた。録画だってV6のメンバーが出演する番組ばかりになり、せっせと編集してダビングする様子を見たお母さんに「録画を残しすぎ」と呆れられた。

 

そんな感じでオタク生活は充実していた中、中学生生活では10代最大とも言えるぐらい辛い時期がやってきた。下記の記事にも書いた「ずっと悩みが消えなかった時期」のことである。該当記事では「ずっと消えなかった悩みが消え始めた瞬間」のことを書いたが、今回はその時期真っ最中のことについてを書く。

 

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中学生の頃の私がよく聴いていた曲を3曲挙げるとするなら「太陽のあたる場所」と「over」、そしてタイトルにもなっている「WALK」だ。「太陽のあたる場所」と「over」はデビューしてから5年以内にリリースされた楽曲で、リリース当時のカミセンはまだ学生と言える年齢の曲だった為に、今聴いても青春真っ只中の楽曲という印象が強い。しかし、「WALK」に関しては昔を思い返すような歌詞がある為に、今の方が歌詞の意味を噛み締めて聴くことができているように思える。

 

何故、中学生の頃の私は「WALK」を支えにしていたのか。それは、この歌詞に理由がある。

 

「振り返り立ち止まることもあるけど

明日だけを願っていればいい(yeah)」

(Sou Mastumoto(GOING UNDER GROUND)作詞、HIKARI作曲、「WALK」より)

 

この頃の私は、「V6のライブに行きたい」という気持ちだけで生きていた。人生で初めて行ったライブは現実のものとは思えないほど楽しくて、余韻が完全になくなるまでに時間がかかった。明日すら見えないと感じていたはずなのに、頭の中に貼り付いていた楽しかった記憶のおかげで「次のV6のライブまで頑張ってみようかな」と思えた。明日なんかよりも、「次のV6のライブ」の方が不確かなものだったのに。

 

そして、そんな不確かなものを信じようと思わせてくれたのがこの曲だった。他の歌詞についてはまだ理解し切れないけど、いつか理解できる日が来ることも願っていた。

 

 

 

 

悩みが消えなかったあの日々からもう8年が経つ。次のV6のライブまでと言わずその次も、最後のツアーも、私は見届けることができている。私がV6担になってから今までに4回ツアーが開催されてきたが、そのツアーでもそれ以外でも、V6担をやってきた9年弱の間に色々な思い出ができた。

 

 

人生で初めてCDショップへ行き、当時の最新シングルだった「ROCK YOUR SOUL」をお年玉で買ったこと。その中に入っていたお知らせでライブツアーが開催されることを知り、お母さんに許可を取ったら(他に一緒に行く人がいなかった為に)お母さんも付き添いという形で一緒にライブに行ったこと。最初はうちわを持つ気がなく、お母さんに言われるがままに作った人生初の手作りうちわはやる気のなさが表れすぎていたこと。ペンライトを力強く振りすぎて、5曲目ぐらいで腕が痛くなってしまったこと。「君が思い出す僕は 君を愛しているだろうか」では初めてプロモーション期間を追い、出演する番組の数に驚いたこと。

 

頼りにしていたJチケットが入会後1年ほどでサービス終了してしまい、人生で初めてFCに入会したこと。20周年ということで記念の活動が増え、ますますV6を優先する日々になったこと。校則でバイトができなかった為、お年玉やお小遣いをかき集めてベストアルバムの受注盤(今回のように自分の名前入り)を買ったこと。念願のライブツアーが発表され、日程を見ると大阪城ホール公演が自分の誕生日と被っていて驚いたこと。当落の電話は発表されたその日に繋がらず、翌日の夕方にお母さんの電話から繋がるまでは当落結果ばかり気にしていたこと。無事に当選し、人生で一番幸せな誕生日を過ごすことができたこと。

 

初演では2階席だった「Forever Plaid」は再演では前から3列目を当て、初めて間近で長野くんを見ることができたこと。体育祭でどうしても嫌だった競技に出ることになってしまい、嘆いていたらお母さんに「それ頑張るためにトニセンの舞台(戸惑いの惑星)申し込もうか」という謎の提案をされたこと。長野くんが結婚したことを友達から教えられ、驚いたと同時に心の底から嬉しかったこと。私が喜んでいる様子を見て、何人かの人に拍子抜けされたこと。笑

 

ジャニーズで初めてアリーナ席のチケットが届き、何故か私よりもお母さんの方が喜んでいたこと。埋もれる可能性があるかもとあまり期待せずに入ったら、センターステージの近くで隣の通路はトロッコが通るという、文字通りの「神席」だったこと。全員を間近で見ることができ、視界が訳わからなくなっていたこと。

 

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初めて自担以外のメンバーが出演する舞台(二十日鼠と人間)に申し込み、一度全滅したものの人生初の復活当選を果たしたこと。「カノトイハナサガモノラ」でイノッチに揺らいだものの、結局長野くんに戻ってきたこと。25周年は有観客ライブが開催されずに配信だったものの、配信だからこそできる演出を存分に取り入れ満足度の高いライブになっていたこと。これからも彼らの進化を見届けられるだけ見届けたいと思っていたこと。

 

 

ここ数年の思い出の数が減ってしまっていて、自分ってわかりやすいなと苦笑してしまう。しかし、降りようかと思ったことはあっても実際に降りたことはなかったし、今日までにここまで沢山の思い出が詰まっているということである。26年という歴史からすればまだまだなのはわかっているが、9年弱という年月の大きさを改めて実感する。

 

ここまで来たら「ファン歴10年です」と言ってみたかったが、それはもうV6では叶わない。どこのグループかというのは関係なく、好きなグループが解散することになったら「グループのファン」を名乗るのを辞めようと決めていたから。これからはそれぞれソロでの活動になる*1が、ソロとして活動していく彼らも応援するかどうかは今の段階では断言できない。しかし一度はチケット取れていたものの中止になってしまった「Forever Plaid」の再々演に関しては、これからどうなるのかは気になってる…。

 

 

 

 

彼らの後輩の1人が「アイドルはヒーローだと思っています」と言った。推し(敢えてこの言い方をする)の歌を聴いたり写真や動画を見たりするだけで日常のちょっとした疲れも癒されるので、この言葉は本当にその通りだし、言ってしまえば推しという存在は皆ヒーローだ。そんな中でも、私の中で一番「ヒーロー」という言葉が似合うアイドルはV6だと思っている。

 

明日すら信じることができなかった中学生の頃の私が、次のV6のライブや「WALK」の歌詞を理解できる日という不確かなものを信じることができたのは、V6がいたから。「WALK」が大好きな6人の歌声に乗せた楽曲だったから。6人の歌声に乗せた楽曲が沢山あったから。

 

これまでに出会った言葉や光景の中に、これに出会う為に生きてきたのかもしれないと思えるものもあった。それらに出会えたのはあの時間を生きることができたからであり、あの悩んでいた時期を助けてくれた「ヒーロー」とも呼べるような彼らの存在がいたからだった。このことに気付いたのは、本当に最近だった。そもそも「悩んでいた時期」があったこと自体は覚えていたものの、その時の詳しい心境については忘れている部分が多かった。どれだけ辛いことがあっても、こうして生きていることが当たり前に思えていたことにも気付かされた。

 

解散という事実を未だに受け止めきれていないのが今の本音だし、これからがどうなるのかはわからない。しかし、今の私は明日を信じることができる。今までの思い出の数々があるから、時間はかかってもきっと大丈夫になれると信じている。

 

 

 

私にとってのラストV6は既に終わったものの、今日の18時からの配信で本当の本当に最後を迎える。最後のお別れ、きっと泣いてしまうだろうけど、(配信を見るだけだけど)行ってきます。

 

 

 

*1:トニセンはグループとしても残るが、ソロ活動が中心になると新FC開設のお知らせに書かれていた